2016年01月04日

旅モノその46 もにあ旅

京都のみやこめっせで開催された生物系物販イベント“いきもにあ”に参加してきた.
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台風による中断でホネサミ2014が不完全燃焼に終わってしまったので,今回も樹脂を用いた軟骨魚類のホネ取り展示を主軸にしてみた.
ただ,物販メインのイベントということもあり,手ぶらで帰すのも申し訳ないので,“誰得土産”を急遽用意することに.
先着順にすると不公平になり,景品の押しつけも好きではないので,“当たり”を引いた人が好きな景品を選べるようにしてみた.
で,用意したのは以下の物品.

誰得くじ
・ハコフグ半身骨格
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・アカヤガラ頭骨
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・ウツボ頭骨
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・ワラスボ頭骨
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・ギンザメの背鰭の棘&アカエイの尾鰭の棘
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・ノコギリザメ胎仔の液浸標本&ヘラツノザメ胎仔の液浸標本
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・改造P-899x第3の手
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・外れくじ兼ポストカードを3種類
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誰得資料
・魚のホネ資料横断検索
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・マダイ頭骨検索チャート
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冷凍庫整理もできるしこりゃいいわいと思っていたのだが,想像以上に作業は難航,特に誰得資料2点が実にヘビーで誤植不可避なのは明白,チキンなので早々に誤植発見時の対応策を併記.
誰得資料2点に関してはダウンロード配布も見越しているので,詳細はいずれブログで紹介したい.

タダ補正(仕事柄副業ができない)ということが大きいと思うのだけれど,奇特な方々のおかげで無事に全部配布することができ,とても身軽な帰路となった.
とりあえず魚のホネに関心がある人が案外いることもわかり,今後参加するイベントでもやってみたいところだ(冷凍庫整理にもなるし).

翌日は友人のスカルチュラさんのお誘いで,モノづくり系の作家さん達による粘土会なるイベントへ.
粘土会とは,モノづくりをしている作家さんが一同に会してスカルピーを捏ね,規定時間内に形にするというイベントで,いつか覗きに行ってみたいと思っていた.
僕自身は何かモノづくりをしている訳ではないのだけれど,変なツイートばかりしていたら『あの人が何作るのか見てみたい』となり,招待された.
ただ,過去にルアーを作っていた関係で,木などに下絵を描いて削っていく造形に慣れてしまったため,粘土を足して造形するという逆の作業はとても苦手なのである.
そんなわけでかなり不安ではあったのだけれど,そもそも会場の雰囲気が堅苦しくなく,楽しくできたから良しとしたい.
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そんな感じで12月の関西を後にしたのであった.
posted by osakana at 22:42| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旅モノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月05日

魚話その202 マダイ天獄〜頭編〜

●マダイ頭部骨格の検索チャートを作ってみた

マダイの頭部骨格の検索チャート ver. 2できました

Ver. 2の変更点
・フローの見直しと修正(かなり)
・誤植の修正(ちょっと)
・イラストの描き直し(ちょっと)
・分岐点の文章レイアウトの変更



僕が初めて魚のホネ取りをしたのはタチウオの頭骨で,大学進学直前の1999年3月のこと.
次がホウボウの頭骨で,2002年に下宿の台所.
どちらも黒歴史レベルの惨敗だったので,実によく覚えている.
2004年にこのブログを始め,魚ネタの一環でホネ写真の必要に迫られて渋々ホネを取り始め,蟲まかせから手作業へシフト,現在に至る.

さて.
ホネ取りと言えば全身もしくは頭骨をターゲットにする人が多いのではなかろうか.
その生物の特徴を備えつつ収納の場所を取らないことから,頭骨に絞ったホネ取りをする人も少なくない.
ところが,魚の頭骨はパーツ間の結合が緩いため,約100パーツに分かれ※,なかなか面倒くさそうなのが実情だ.
※神経頭蓋のような合体モノや種差,結合の強弱もあるので個数は前後する

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図1.マダイ頭部(左側)のパーツとリスト


そこで鮮魚店で入手が容易なマダイの頭部に焦点を当て,検索図鑑で多用されるフローチャート形式で頭部パーツを追いかけられるような図を作ってみた.

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図2.マダイ頭部骨格の検索チャート(ファイルのDLは最下段)


もちろん生息環境や年齢,パーツの分離具合や破損,さらには僕の画力や形状の認識(棒状or板状等)の影響により,実物と合致しない可能性は十分にある.
各産地のマダイ頭部を20尾ほど購入しホネの確認をしたものの十分とは言えないので,そこらへんはまだ試作版だから…と割り切って欲しい.

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図3.イラストの元になったマダイのホネ


本当はA3出力のつもりだったのだけれど,旅モノでも紹介したように,いきもにあの無料配布資料として準備することにしたため,持ち帰りが容易なようA4に変更した.
ただし,フォントサイズを確保しないと見辛いので,うんうん唸りつつ文言を練った.
一般家庭のプリンターでは数%縮小されてしまうけれど,コンビニとかでA3に拡大コピーするなりして各自で対処してほしい.
ちなみにフローチャートは見やすいようノンスケール,反対面に名称リストとおおよそのサイズ感が掴めるような見取り図(図1)を描いた.
いきもにあ会場で,見取り図を見ながら見本用のバラバラのマダイ頭骨を全部並べてくれたお客さんもいたので,たぶんなんとかなると信じたい.

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図4.お客さんが並べたマダイのホネ


なお,マダイのホネはとても丈夫で取りやすいのだけれど,非常に脂が多く変色しやすいため,有機溶剤を用いた脱脂が必要である.
現状では他の方法が思い付かないため,一般家庭で綺麗なホネを残すには結構危険な作業が伴う.
そんな事情もあり,ここでは『アラ煮や塩焼きで見つけたこのパーツはなんじゃろな?』というシチュエーションのみに絞り,長期保管を見越したホネ取りノウハウは割愛した.
授業や実習で使えるほどのクオリティはないので,なにかの呑み会や鍋パあたりの余興にでも使ってもらえれば幸いである.

今後の更新予定としては
・誤植の訂正
・パーツの左右の見分け方
・組立図(プラモデル風)の作成
・個体差を加味した情報への差し替え
あたりを考えている.

特に組立図に関しては既にヒラメで作製しており(図5),マダイのパーツのイラストも既に描いてあるので,あとはやる気さんとの勝負だ.
いつかは全身版へ拡張したいが,それはまた,別のお話.

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図5.ヒラメ頭部骨格の組立図(プラモデル風)


とにかくまだ試作段階なので,なにか感想や誤植があればこっそり(優しく)教えてくださいませ.

下記内容についてご理解・ご了承いただけた方のみ,個人的にご利用ください
ダウンロード前の注意
・素人が趣味で作成した資料なので,鵜呑み厳禁です
・ウェブ配布の特性を活かし,ファイルを随時更新するつもりなので,二次配布/二次使用しないでください
・作製は全て個人で行ったため,誤表記が残っている可能性は多分にあります
・万一トラブルが発生しても,補償できません
・個体差は多々あるので,これが正解というわけではありません



↓↓マダイ頭部骨格の分類チャート(Ver. 2)↓↓



↓↓マダイ頭部骨格の分類チャート(旧版)↓↓


本日の魚
マダイ:Pagrus major (Temminck et Schlegel, 1844)

参考文献
魚類学実験テキスト(岸本 浩和 他,東海大学出版会)
加温熱固定法による「骨」の摘出と確認(マダイ)(東京海洋大学・羽曽部先生のwebサイト)
posted by osakana at 19:35| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月18日

魚話その203 獺祭!獺祭!

●魚のホネ資料横断検索を作ってみた

※ウェブ配布の特性を活かし,ファイルを随時更新するつもりなので,むやみに二次配布しないでいただけると助かります.

前回のマダイ頭骨パーツ資料に引き続き,誰得資料の第2弾.
我が家には魚本部屋と名付けた部屋に,カタいのからヤワいのまで魚関係の資料を収納している.

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図1.魚本部屋(兼工作部屋)


酒のせいなのか有機溶剤で脳がやられてきたせいなのか分からないが,図は覚えているのだけれど,どの書籍のどの辺に載っているのかの記憶が最近怪しくなってきた.
そんなある日,横断目次を作れば脳の負担が軽くなるんじゃなかろうかと晩酌中に思い付いてしまった.
そもそもそんなことを思い付いた時点で判断力の衰えに気付くべきであったのだけれど,いざ作業を開始すると,想定外のトラブルのオンパレード…OCRミスの連発で大半が手打ちとなり,Excelでは希望のレイアウトで出力できないためInDesignでの編集となり,ページも200ページを超え,ヘタに格子模様が印刷されるものだから表裏の印刷ずれが目立ってしまい,奇数ページのみ0.5ミリずらしたファイルを作り直し…といった作業を2ヶ月ほど毎日明け方まで続けた結果,なんとかいきもにあ配布までこぎつけることができたのであった.


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図2.用いた文献(上)と6度目の編集作業(下)


さて.
そもそも自分用に作ったせいか相当癖のあるレイアウトになってしまったので,この資料の見方の説明など.
なお,説明文の数字は図3内の数字と色に合わせてある.

@魚名
同一種と判断した魚種の標準和名および学名を記載.
名称および学名は日本産魚類検索 第三版での呼称に合わせ,海外種・化石種はFishBasefossilworksを, シノニムについてはFishBaseWoRMSをそれぞれ用いて確認した.
種同定の確度は資料によりけりなので,「●●と書かれている魚」くらいに考えた方が無難.

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図3.全体の構成(クリックして拡大)


A掲載パーツ
目的のパーツをざっくり探す際に使用.
耳石を除き,魚の前後軸と大まかに合わせた順にしてある.

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図4.掲載パーツ欄の概略


B備考
Aで示したパーツの詳細・方向を記載.
また,パーツ欠損の情報やCで述べる図の種類の補足事項(電顕写真/透明骨格標本 等)についても記した.

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図5.備考欄の概略


C図種
該当パーツの図の種類を記載.
イラストと線画の判別は主観に基づく.

D文献(略記)
できるだけ元の文献タイトルと種類を想起しやすいよう,意味の分かりやすい略記にしたつもりだ.

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図6.図種,文献の概略


Eページ
該当図の掲載ページを記載.
基本的には数字のみであるが,一部表紙の図をリストアップしたものがあり,それらについては“表●●”と表記.
また,論文のように1ページから開始していない文献に関しては,文献内の記載に準拠した.

F Fig.
該当図の図番を記載.
文献内表記に準拠しており,章番号と図番をハイフンで結んだものと見分けがつかないので,連番の場合もカンマで区切るのみとした.
また,図番が表記されていない場合はハイフンのみとした.

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図7.ページ欄,Fig.欄の概略


G文献内呼称
該当図の文献内での呼称を記載.
文献内での探しやすさを考慮し,複数記載されている場合は和名を優先した.

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図8.文献内呼称欄の概略


誰得なのか全く分からないけれど,資料内の文献は,家庭でDL可能な論文を約50報と,書店で(頑張れば)自腹入手できる書籍50冊からなっており,それなりの量にはなっていると思う.
もし何かの役に立ちそうだったら,最下段でPDFをダウンロード可能(10MBくらいあるので注意)だが,紙媒体での使用のみを想定して作ったので,PDF版の使い勝手は不明だ.
なお,最近また魚のホネ文献(英文)を30報ほど新たに見つけたので,大阪のホネサミのようなイベントで増補・改定版を配布できたらいいなとなんとなく考えている.



下記内容についてご理解・ご了承いただけた方のみ,個人的にご利用ください
ダウンロード前の注意
・素人が趣味で作成した資料なので,鵜呑み厳禁です
・ウェブ配布の特性を活かし,ファイルを随時更新するつもりなので,二次配布/二次使用しないでください
・誤字チェック等全て個人で行ったため,リストに誤表記が残っている可能性は多分にあります
・このリストを見て書籍の購入をされる場合,自己責任にてお願いいたします
・万一リスト内のパーツが購入文献に載っていなくても,補償できません
・片っぱしから本棚のホネが掲載されている文献をリストアップしたので,“本資料に掲載=ホネ資料として使いやすい”とは限りません


↓↓魚のホネ資料横断検索のダウンロード↓↓

posted by osakana at 21:05| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする