2006年11月05日

魚本その20 ジンベエザメの命 メダカの命

■構成
まえがき
序章
本編(5章)
あとがき

■凄いとこ
水族館で裏方を勤めた人が、水族館のプラン立て〜開館に至るまでのエピソードを書いている。
『水族館=いのちについて考えることが出来る場所』『水族館=大人も楽しめる場所』というテーマを掲げ、それについて様々なエピソードを展開している。

■物足りないとこ
参考文献を、同じページで段を変えて掲載するために余白を多くとってあり、1ページ当たりの本文スペースが少なくなっている。
通常のレイアウト+巻末に参考文献掲載という形式にすれば、ページが少なくなり、いくらかコスト削減ができると思われる。
で、浮いたページ代で、書籍の価格はそのままにカラー写真を盛り込んで欲しかった。

■雑感
魚は『食料』『研究対象』『鑑賞』等々様々な観点から我々の生活に接している。
観点の数だけ魚エッセイの切り口は多様化するわけだ。
そんな中、本書は『学ぶための教材』として、いかに表現するかを考え、アウトプットした行程を書いている。
本書全体に『いのちをどう考えてもらうか?』というテーマが見え隠れする。
水族館の来客へ向けてどうアプローチしたかということを書いているはずなのに、読者にまで訴えかけてくる。
それだけ強烈なテーマということなのだろう。

最初この本を目にしたとき、『ゾウの時間 ネズミの時間』の魚バージョンだと思っていた。
が、実際は『水族館を、いのちについて考えることができる場所にするにはどうしたらよいか』というテーマについて様々なエピソードが展開されていく。
水族館を改修するに当たり、新たな展示企画を考えたりする過程が書かれているのだ。
水族館運営の奮闘記を通じて描かれる、水族館の生き物の話はなかなか興味深い。

読み終えた時、『他の本のパロディかぁ?』と一瞬でも思ったことを悔やんでしまった。

■書籍情報
ジンベエザメの命 メダカの命
吉田啓正
信山社サイテック(1999年)
ISBN:4797225475
1890円(税込)
posted by osakana at 03:47| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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