2016年01月05日

魚話その202 マダイ天獄〜頭編〜

●マダイ頭部骨格の検索チャートを作ってみた

マダイの頭部骨格の検索チャート ver. 2できました

Ver. 2の変更点
・フローの見直しと修正(かなり)
・誤植の修正(ちょっと)
・イラストの描き直し(ちょっと)
・分岐点の文章レイアウトの変更



僕が初めて魚のホネ取りをしたのはタチウオの頭骨で,大学進学直前の1999年3月のこと.
次がホウボウの頭骨で,2002年に下宿の台所.
どちらも黒歴史レベルの惨敗だったので,実によく覚えている.
2004年にこのブログを始め,魚ネタの一環でホネ写真の必要に迫られて渋々ホネを取り始め,蟲まかせから手作業へシフト,現在に至る.

さて.
ホネ取りと言えば全身もしくは頭骨をターゲットにする人が多いのではなかろうか.
その生物の特徴を備えつつ収納の場所を取らないことから,頭骨に絞ったホネ取りをする人も少なくない.
ところが,魚の頭骨はパーツ間の結合が緩いため,約100パーツに分かれ※,なかなか面倒くさそうなのが実情だ.
※神経頭蓋のような合体モノや種差,結合の強弱もあるので個数は前後する

sb20202.jpg
図1.マダイ頭部(左側)のパーツとリスト


そこで鮮魚店で入手が容易なマダイの頭部に焦点を当て,検索図鑑で多用されるフローチャート形式で頭部パーツを追いかけられるような図を作ってみた.

sb20203.jpg
図2.マダイ頭部骨格の検索チャート(ファイルのDLは最下段)


もちろん生息環境や年齢,パーツの分離具合や破損,さらには僕の画力や形状の認識(棒状or板状等)の影響により,実物と合致しない可能性は十分にある.
各産地のマダイ頭部を20尾ほど購入しホネの確認をしたものの十分とは言えないので,そこらへんはまだ試作版だから…と割り切って欲しい.

sb20201.jpg
図3.イラストの元になったマダイのホネ


本当はA3出力のつもりだったのだけれど,旅モノでも紹介したように,いきもにあの無料配布資料として準備することにしたため,持ち帰りが容易なようA4に変更した.
ただし,フォントサイズを確保しないと見辛いので,うんうん唸りつつ文言を練った.
一般家庭のプリンターでは数%縮小されてしまうけれど,コンビニとかでA3に拡大コピーするなりして各自で対処してほしい.
ちなみにフローチャートは見やすいようノンスケール,反対面に名称リストとおおよそのサイズ感が掴めるような見取り図(図1)を描いた.
いきもにあ会場で,見取り図を見ながら見本用のバラバラのマダイ頭骨を全部並べてくれたお客さんもいたので,たぶんなんとかなると信じたい.

sb20204.jpg
図4.お客さんが並べたマダイのホネ


なお,マダイのホネはとても丈夫で取りやすいのだけれど,非常に脂が多く変色しやすいため,有機溶剤を用いた脱脂が必要である.
現状では他の方法が思い付かないため,一般家庭で綺麗なホネを残すには結構危険な作業が伴う.
そんな事情もあり,ここでは『アラ煮や塩焼きで見つけたこのパーツはなんじゃろな?』というシチュエーションのみに絞り,長期保管を見越したホネ取りノウハウは割愛した.
授業や実習で使えるほどのクオリティはないので,なにかの呑み会や鍋パあたりの余興にでも使ってもらえれば幸いである.

今後の更新予定としては
・誤植の訂正
・パーツの左右の見分け方
・組立図(プラモデル風)の作成
・個体差を加味した情報への差し替え
あたりを考えている.

特に組立図に関しては既にヒラメで作製しており(図5),マダイのパーツのイラストも既に描いてあるので,あとはやる気さんとの勝負だ.
いつかは全身版へ拡張したいが,それはまた,別のお話.

sb20205.jpg
図5.ヒラメ頭部骨格の組立図(プラモデル風)


とにかくまだ試作段階なので,なにか感想や誤植があればこっそり(優しく)教えてくださいませ.

下記内容についてご理解・ご了承いただけた方のみ,個人的にご利用ください
ダウンロード前の注意
・素人が趣味で作成した資料なので,鵜呑み厳禁です
・ウェブ配布の特性を活かし,ファイルを随時更新するつもりなので,二次配布/二次使用しないでください
・作製は全て個人で行ったため,誤表記が残っている可能性は多分にあります
・万一トラブルが発生しても,補償できません
・個体差は多々あるので,これが正解というわけではありません



↓↓マダイ頭部骨格の分類チャート(Ver. 2)↓↓



↓↓マダイ頭部骨格の分類チャート(旧版)↓↓


本日の魚
マダイ:Pagrus major (Temminck et Schlegel, 1844)

参考文献
魚類学実験テキスト(岸本 浩和 他,東海大学出版会)
加温熱固定法による「骨」の摘出と確認(マダイ)(東京海洋大学・羽曽部先生のwebサイト)
posted by osakana at 19:35| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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