2005年07月22日

魚話その004 ニモ裏話

●ニモの父、マーリンの秘密


性転換。
この淫靡な響きを持つ言葉は、意外と魚の世界では普通の感覚で行なわれている。
ちょっと前に公開された映画、『ファインディング・ニモ』。
主人公のカクレクマノミ親子が別れ別れになり、父が息子探しの大冒険をするという話だ。
さて、クマノミも性転換を行なう魚として結構有名である。
最大サイズの個体がメス、他はオスという構成の集団を形成している。
で、メスがもし集団からいなくなってしまうと、2番目に体サイズが大きかった個体(最大だったオス)がメスに性転換するのだ。
ということは…?
ニモの家族は、母親を失い、息子のニモと父マーリンのみからなる集団であるから…
マーリンはメスということになる…う〜ん。

そもそも『ファインディング・ニモ』というタイトルも結構不思議だ。
原題もそのまま『Finding Nemo』であるが、Nemo(=ニモ)とはNobodyを意味するラテン語だ(わざわざ調べた)。
ローマ字読みするとネモ。
ネモと言えば、ヴェルヌの『海底2万マイル』に登場する正体不明の船長の名前でもある。
船長の存在のあやふやさを浮き立たせるためにネモと名づけたものと思われる。
意訳になるが、ネモ=Nobody≒何者でもない といったところだろうか?
『ファインディング・ニモ』で息子の名前をニモ(=ネモ)としたのは、どこに行ったか見当もつかないという意味を込めてつけたんだろうか?

性転換といえば他にもある。
例えば、海釣りで人気が高いクロダイもそうである。
クロダイは3歳ごろまでオスなのだが、4〜5歳まで成長すると今度はメスになるのだ(雄性先熟という)。
それとは逆に、タウナギでは全長30cmくらいまではメスで、それよりも大きくなるとオスになる(雌性先熟という)。
性転換の例はコレばかりではないが、数を挙げたらキリがないのでここら辺で。

話は変わって、違う意味での家族構成の変化。
端午の節句に大空を泳ぐこいのぼりであるが、かつては父親と子供たちという組み合わせであった。
『男女平等』に関する意見が盛り込まれ、昭和後期に母親が登場する歌詞が付け加えられ、さらに色とりどりになったこいのぼりは男子のみならず女子も参加しているという意味合いを込めているようだ。
最後は文化ネタでした。


今回の魚
カクレクマノミ(Amphiprion ocellaris)→FishBaseの画像

クロダイ(Acanthopagrus schlegeli)→FishBaseの画像

タウナギ(Monopterus albus)→FishBaseの画像


参考文献
魚類の繁殖戦略 第2巻 (桑村哲生 他 海游社) 第一版P6〜7 3次
Oxford Latain Dictionary (P.G.W.GLARE Oxford)


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posted by osakana at 01:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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