2005年07月24日

魚話その6 イカのクチバシ

●カラストンビ

 
カラストンビというのをご存知だろうか?
イカをさばいていると、足の付け根(=口)のあたりにある、黒いクチバシのような器官で、専門用語では『顎板』という。
丸ごと販売していることが多いので、結構目にすることも多いのではないだろうか?
ここまでは専門外の僕も、一応耳にした事はあった。
が、このカラストンビ、ちゃんと使い分けがあるらしい。
噛み合わせの外側(=下側)が『トンビ』、内側(=上側)を『カラス』というらしい。
語源が今ひとつわからないのだが、とにかく、『カラス』と『トンビ』をあわせて『カラストンビ』。
で、何のためにこんな硬いクチバシがあるのか?
イカは口→頭→胴体(内臓)という順番で出来ているので、食べたものを消化器に運ぶ過程で脳のそばを通らねばならない。
頭蓋骨を消化管が貫通しているのだ。
というわけで、よ〜く噛み噛みして細かくしてから消化器へ送るということになる。
そのために必要なのだ。
また、その硬さゆえ、捕食されても消化されにくい。
マッコウクジラからは『龍涎香』という『抹香』に似た香料が取れることがある。
その塊の中に未消化の『カラストンビ』が含まれているため、カラストンビなどがマッコウクジラの胃袋に蓄積するためと考えられている。

ところで、イカとタコ、同じ軟体動物門頭足綱に属しているが、どうやって見分けているのか?
足の本数?
タコイカ(ややこしい!)はイカだけど足が8本だし、メンダコはなんか足がつながっちゃってるし…。
で、他に見分ける基準はないのか?
ありましたよ。
吸盤の形状が大きなキモになっているとのこと。
タコは筋肉が円柱状になって『吸い付く吸盤』を作っている。
イカは歯(キチン質製)付きのカップを外縁にもった2重構造からなる『噛み付く吸盤』を作っている。 


今日の生物
マッコウクジラ(Physeter macrocephalus)
タコイカ(Gonatopsis borealis)
メンダコ(Opisthoteuthis depressa)

参考文献
イカ・タコガイドブック (土屋光太郎 他 TBSブリタニカ) 第一版P38,P46 3次


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posted by osakana at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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