2005年08月02日

魚話その15 ヒエヒエがお好き?

●凍らない魚達


研究室も最近流行のクールビズで健康的な冷房生活を送っているかと思いきや、作業が冷蔵室(4℃)だったり冷凍室(−20℃)だったりと、季節を飛び越えた生活を送っている今日この頃。
あぅぅ…東京の猛暑がより体に堪える…
さて、そんな冷凍・解凍生活を送る人間もいるわけだが、魚はどうやって乗り切っているのだろうか?
本日は冷やしすぎない(凍らせない)仕組みに迫ってみようと思う。
もともと魚は周囲の水と温度を同調させ(しちゃっ)ているので、冬季は活性が下がり、じっとしているのだ。
が、常時冬のような水温条件下で生活している極地法の魚たちは、どんな仕組みを持っているのだろうか?
1.過冷却で凍らない
  雨氷という現象をご存知だろか?
  一見普通の雨だが、地面に当たった衝撃で氷に変わる。
  凍結に至るためのエネルギーを獲得できず、凍結の一歩手前で滞っているのだ。
    そんな現象の一端が寒冷地の魚の体内で起こっている。
  体液が凍結する一歩手前を保っているのだ。
  ただし氷に触れると凍死してしまうため、浅い場所では生息できない。
  ゲンゲの仲間、カジカの仲間、クサウオの仲間がそれにあたる。
2.不凍液を作る
  寒冷地の車に入れる不凍液と同じ感覚であろうか?
  浅い海の魚では、『抗凍性物質』とよばれる物質を体液中に混ぜている。
  ノトセニアという魚では、糖タンパクが抗凍性物質として作用しているとの事だ。
  形成した氷の結晶表面を糖タンパクが覆い、氷の成長を抑えるようだ。
  モル凝固点降下(塩水は0℃で凍らないアレ)と思っていたのだが、違う仕組みらしい。


今日の魚
ゲンゲの一種(Lycodes turneri)
カジカの一種(Gymnacanthus tricuspis)
クサウオの一種(Liparis scorpius)
ノトセニアの一種(Trematomus borchgrevinki)


参考文献
魚類生理学概論 (田村保 他 恒星社厚生閣) 新版P79〜81 3次
お魚普及センター資料館年報 第5号(1985年4月〜1986年3月) 2次


にほんブログ村 科学ブログへ

にほんブログ村 釣りブログ トラウトフィッシングへ
posted by osakana at 21:11| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック