2005年09月23日

魚話その31 モメない程度に撮りたいな♪

●手軽な顕微鏡写真


大学3年生の頃の話である。
海無し県に存在する我が母校は、臨海実習は千葉大学の臨海実験所を借りて行なっている。
で、そのテの実習(むしろ余暇の釣り)が好きな僕は当然参加した。
実習内容はウニの発生観察とそれに関連する現象を調べるものだった。

ウニの発生の邪魔をし、どんな影響が出るのかを観察したのだ。
比較のために正常発生も観察するのだが、これが結構だるい。
2人1チームで3日間ぶっ通しで観察するので、交代制を設けないと寝る時間は無い(僕はほとんど寝なかったけど)。
何とか楽できないものか…

必要は発明の母であると誰かが言っていたが、まさにその通りであった。
目の代わりに、接眼レンズへデジカメのレンズを当てたら撮影できるんじゃないか?
実習開始数時間後、あまりの濃密なスケジュールにテンションが急降下を始めた頃のことであった。
当初、校舎を離れた場所でのイベントなので観光的雰囲気を感じていた学生は多かったはずである。
僕もその例に漏れず、記念撮影用にデジカメを持参していた。

さてさて。
いざ撮影を試してみるとドンピシャである。
以下がその画像。
今回は写真が多いので、サムネイル表示にした(クリックすると拡大画像を見ることが出来る)。

ムラサキウニ(発生ステージ2)
St.02.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ4)
St.04.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ4と5の中間)
St.04〜5.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ5)
St.05.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ7)
St.07.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ8)
St.08.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ9)
St.09.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ9;孵化の瞬間)
St.09(孵化).jpg


ムラサキウニ(発生ステージ11)
St.11.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ12)
St.12.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ13)
St.13.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ14)
St.14.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ15)
St.15.jpg

ムラサキウニ(発生ステージ17)
St.17.jpg


ホンの思いつきでやったこの手法、後で調べたら『コリメート法』という名前が付いていた。
う〜ん…第一人者にはなれなかった…

学校においてあるような、一台ウン万円のちゃんとした顕微鏡ならほぼ例外なく撮影できる。
これ、自分の教育実習でも使ってみたのだが、結構面白がってもらえた。

タマネギ根冠分裂組織の切片
体細胞分裂.jpg

ラットの膵臓
ラット膵臓200倍.jpg

ラットの精巣
ラット精巣400倍.jpg

ドジョウの赤血球(1目盛りが100分の1mm)
ドジョウ赤血球.jpg


綺麗に見えている生徒のサンプルをリアルタイムでPCの画面に表示させる事が出来たりするので、教科書の写真とはまた違う『身近さ』を実感できる。
とにかく、顕微鏡写真を撮影するための機材を用意しなくていいので、気軽にチャレンジできる。

ただし注意するべき点がいくつか。
・接写モードで撮影しないと、ピンボケする。
・シャッター速度を遅くしないと、暗い画像になる事がある(顕微鏡の光源次第)。
・接眼レンズ径よりカメラのレンズ径が大きいと撮影しにくい(本格的な一眼レフデジカメよりも、小型のお手軽デジカメの方がいい)
・肉眼で合わせたピントと撮影に適したピントが一緒とは限らないので、デジカメの画面を見ながらピントを合わせる。
・顕微鏡の光源に応じて撮影モードを替えないと赤みがかったり(電球モードで撮影すればいい)、青みがかったり(蛍光灯モードで撮影すればいい)する
・接写モードかつ遅いシャッター速度での撮影は手ブレの影響が大きいので、できるだけじっとする。
・今回の写真はトリミングしたものであり、実際の写真は顕微鏡の視野外も沢山写っている。
ウニのステージ2(写真編集を一切していない状態)
St.02(トリミングなし).jpg

これを読んでいる理科の先生方、チャレンジしてみるのはいかがでしょうか?


今日の魚+α
・ドジョウ(Misgurnus anguillicaudatus)
・ムラサキウニ(Anthocidaris crassispina)
・ラット(Rattus norvegicus)
・タマネギ(Allium cepa.L)


参考文献
自分で考案したので、文献なし


にほんブログ村 科学ブログへ
使用機材
  ・カメラ→Canon IXY DIGITAL(最初期モデル)
  ・顕微鏡→高校に置いてあったフツーの光学顕微鏡

撮影サンプルの条件
1.ムラサキウニ
  ・St.02〜17までしか日数的に撮影できなかった。
  
2.タマネギ
  ・この写真は教育実習のときに学生が作ったプレパラートを撮影したもの。
  ・発芽直後の玉ねぎの根の先端(根冠分裂組織)だった。
  ・カルノア液で固定。塩酸で解離して、酢酸オルセインで染色。

3.ラット
  ・切片の出所は、2年の時の形態学実習。
  ・プアン氏液で固定→脱水→パラフィン胞埋→スライス→貼り付け→染色→撮影
  ・染色はヘマトキシリン・エオジン染色(HE染色)
  
4.ドジョウ
  ・血液をメタノール固定→ギムザ染色
  ・白黒写真モードで撮影した(本来は色が付いている)。
posted by osakana at 02:11| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/7215212

この記事へのトラックバック