2005年09月27日

魚話その33 鼻、シュビシュビ

●魚の鼻


そろそろ秋の雰囲気も濃厚になってきた。
僕が過ごした長野の大学もそろそろ夏休みが終わり、学園祭の話題で盛り上がってくる頃ではないだろうか?
そんな話題と共に盛り上がってくるのが秋の花粉である。
ブタクサだったりヨモギだったりと、春とはまた違ったメンツが鼻をチクチクさせにやってくるのだ。
風物詩とも言えなくはない花粉症だが、僕を含め周囲の多くの人が花粉症と無縁であり、僕の友人ただ一人だけが一年中鼻をシュビシュビさせていた。
そのため花粉症により季節を感じるという事がなかったというのもまた事実である。

さて。
花粉症で困ることの1つに『鼻が詰まる』という症状がある。
これは鼻を呼吸器官の1つとして利用しているために生じるトラブルであり、魚には起こらない。
花粉症自体はアレルギー反応なので、魚に無理やり花粉を投与したら何か起こるかもしれないが、とにかく『はだづばでぃ(はなづまり)で、こきゅーがくどぅじー(くるしい)』ということは無いはずである。
と言うのも、魚類では鼻を呼吸に用いていないのだ。

そもそも魚の鼻はどこにあるのか?
図1に示したように、通常の魚では左右に2つずつの穴が開いている。


eel nose.jpg
図1.魚の鼻(;ウナギ)


これが、魚の鼻である。
前の方にあるのが前鼻孔、後ろの方にあるのが後鼻孔という。
前鼻孔から入った水が後鼻孔から出て行く際に通るトンネルの壁面に、嗅上皮と呼ばれる化学物質を認識するための組織があり、そこで匂いを認識する。


鼻2.jpg
図2.鼻孔の模式図

前鼻孔と後鼻孔のトンネルは口腔につながっていないため、呼吸器官として利用されることは無い。
だから『はだづばでぃで、こきゅーがくどぅじー』と、ならないのである。
魚の鼻はあくまで嗅覚を担当するだけの器官に徹しているのだ。
両生類〜哺乳類では鼻と口がつながっているが、魚類でも内鼻孔魚類と呼ばれているグループではつながっている。

内鼻孔魚類とは何ぞや?
調べてみたところ、肺魚綱(ハイギョの仲間)や総鰭綱(シーラカンスの仲間)をあわせた呼び名である事が分かった。
要は『空気呼吸や陸上を意識する魚』と言うことになる。
実際はどうなのかよく分からないが、魚と両生類の過渡期の生物として扱われる事が多い魚種だ。
しかし繰り返し言うが、実際に過渡期の生物の子孫であるかどうかは定かではない。

最後に。
鼻は従来は、浮遊する化学物質をキャッチ&認識するための器官であったと言そうだ。
まぁ、我々も『匂い』を感じるのだから、化学物質を鼻の穴の壁面でキャッチ&認識しているわけだ。

しかぁし!
よく考えてみよう!
対象となる物質の分子が鼻の中に入ってこないと匂いは感じない。
と言うことは…
ウ○コの臭いを感じる時ってぇのは…鼻の穴の中に…うわぁぁあ!


今日の魚
ハイギョ(Protopterus spなど)
シーラカンス(Latimeria chalumnae)


参考文献
新版 魚類生理学概論 (田村保 他 恒星社厚生閣)第1版 P224〜226 3次
動物分類名辞典 (内田 亨 監修 中山書店) 3次


にほんブログ村 科学ブログへ
posted by osakana at 00:14| 埼玉 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
人間でもうんkのにおいがするのはその微粒子が鼻に入ってくるからなんで、結局同じだな。
Posted by at 2013年04月06日 02:03
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック