2005年10月04日

魚話その35 山手線ゲェム〜外回り編〜

●体液バランスの調節(人間)


久々に呑み会でヤンチャしてしまった。
体調があんまり良くないのに、ガシガシ呑んでしまったため、途中から記憶がないのだ。
おかげで翌日は、山手線をグルグル4周ほど。
ポッケの中の切符の購入時刻と、現在の時刻から計算できるのだ。
1周約1時間、かつ環状にグルグルとまわり続ける(=終点がない)山手線は、自分の愚かな過ちを数値化するのに便利な機関なのである。
さて、目が覚めるとまずトイレ。
用(小さい方)を足すためだ。
で、酔いがさめてくると、急に喉の渇きや空腹に襲われる。

そんな時、ラーメンの汁が飲みたいと思ったことはないだろうか?
これは理にかなった衝動でもある。
摂取したアルコール分解は分解し、尿として排出される。
その際に、体内の水と共にナトリウムその他のイオンも一緒に流れ出てしまうのだ。

体液は極めて精巧な仕組みによって、濃度やpHが一定に保たれている。
主にホルモンと呼ばれる化学物質によって調節されている。
ちょっとでも体液に変化が起こりそうだと、その状況に適したホルモンが分泌されて様々な組織に働きかけ、もとの状態に戻そうとする。

で、体液のイオン濃度も変動してしまうと都合の悪い事が起こる。
例えば、高校生物ネタで言うと、神経伝達などがそうである。
神経の興奮はナトリウムイオンの流入して細胞内外の電位が逆転(活動電位をもたらす)し、カリウムイオンの流入によってもとの電位に戻る。
飢餓や脱水などでこのバランスが崩れると、神経の興奮が起こりにくくなり、意識障害が生じたりする。

また、塩っ辛い食事は必要以上のイオンが体内に入り込む。
これはこれで高血圧の原因となったりするのでよろしくない。
そのため、腎臓が濃縮し、尿として体外に排出する。
濃縮するのは、必要以上に水分を失わないためである。
ただし、腎臓にも濃縮する能力に上限が存在する。
上限を超してしまった場合、体内の水分を利用して適正な濃度に希釈して尿として排出する。
最大の濃縮能力は超えていないのだが、海水の塩分濃度は腎臓を長期間働かせるのには高すぎる。
そのため、海で遭難した際に海水を飲むと腎臓の能力を超えてしまい、体内の水分を用いて排出することになる。
これが脱水症状の原因となるのだ。

したがって、酒呑みの後(放尿したりして)喉が渇いたときは、水だけを飲むよりも、スポーツドリンクやラーメンの汁を飲むという方が体には優しいのだ。
だからといって、ラーメンの汁にしろスポーツドリンクにしろ飲みすぎると塩分や糖分のとり過ぎになり、負担をかけることになる。
酒を呑みすぎないのが一番いいというのは、聞かないフリをしておこう。


参考文献
カラー図解 人体の正常構造と機能W 腎・泌尿器 (日本医事新報社) 4次


にほんブログ村 科学ブログへ
posted by osakana at 00:11| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック