2005年10月16日

魚話その40 グラグラ電波受信中

●魚と地震


久々のホリデ〜♪
ルアーでも作ろうかと思い机に座ったその刹那、突然の地震。
我が家の魚たちは予知することなく、ただ揺れに慌てふためいているだけであった。

さて、地震といえばナマズであろうか?

『魚話その32』でも紹介したが、豊臣秀吉が『ナマズによる地震でも倒壊しないような堅固な城を作れ』という書状を書いたことからも伺えるように、地震とナマズの関連付けの歴史は古い。


ナマズと地震の関連付けは、近代に入ってからも続いている。
自身の予知能力がそれだ。
『ナマズの脳波を調べることで地震の予知ができるんじゃないか?』そんな疑問をもった先生がいた。
それが、このブログで度々登場している末広恭雄博士である。
『ナマズ地震感知法(昭和51年 小学館)』という本を実際に発表していたりする。
かなり真剣に研究していたようで、災害関係の文献でも短報が引用されていたりしている。
実際のところ、現在も研究が続いているのだろうか?
阪神淡路大震災の直前にラジオにノイズが入ったという話を聞いたことがあるし、微弱な電流を感じることができる魚類だったら確かに期待できるかもしれない。
エレファントノーズフィッシュという魚は水の底に潜む餌を感知するのに、微量な電流を感じ取れるというし、適した魚はいるかもしれない。
上記の本は絶版ゆえまだ入手できないのだが、古書店を回ってぜひ読んでみようと思う。

さて、伝承で地震を起こすのはナマズだけではない。

アイヌ民族のによって語り継がれている伝承の中にも地震を起こす魚が登場する。
それがアメマスと呼ばれる魚だ。
アメマスはイワナの仲間で、海に下ったりもする。
僕が川で釣ったのは30cmほどだったが、道産子フィッシャーの間で『海アメ』と呼ばれるアメマスは70cmを超えたりする。
大型になる魚なのだ。

大昔、トーカラカムイという神が支笏湖を創った。
理想の湖にしようとあれこれ手を加えたものの、トーカラカムイの思い通りにならなかったため、支笏湖から魚を全て持っていってしまう。
そのとき1尾のアメマスが取り残された。
残されたアメマスは、敵がいないのをいいことにグングン成長して支笏湖の王を名乗るようになる。
その大きさは凄まじく、熊や鹿を飲み込むほどになってしまったのである。
自称支笏湖の王ことアメマスは湖底を揺らして地震を起こし、周囲の集落に損害を与え…

そもそもサケ科魚類に富んだ北海道では、サケ科魚類が大型化するという伝承は多い。
本州で地震を起こすナマズも大型化されたイラストで表現されたりしている。
やはり地震と大型化する魚というのは結び付けやすいのだろうか?
そういう意味ではコイも大型化するが、地震との関連は聞いたことがない。


先日の本棚改装で『地震が起こったら真っ先に逃げないといけない部屋』ランキングの1位になった我が部屋。

マリオに登場するキャラは踏み潰されても復活するが、僕は一回でゲームオーバーである。
特に最近事故続きでロクなことがない。
地震予知できる魚でも飼おうかな…


今日の魚
ナマズ(Silurus asotus)
ナマズ.jpg

エレファントノーズフィッシュ(Gnathonemus petersii)

アメマス(Salvelinus leucomaenis leucomaenis)

コイ(Cyprinus carpio)
koi.jpg


参考文献
イワナ幻談 (湯川豊 他 朔風社) 第1版 P137〜142 5次
魚の雑学辞典 (富田京一 他 日本実業出版社) 第1版 P218 5次
鯰-魚と文化の多様性- (滋賀県立琵琶湖博物館 編 サンライズ出版) 第1版 P86〜94 3次


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posted by osakana at 17:40| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 魚話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: アメマスアメマス(エゾイワナ)(学名:''Salvelinus leucomaenis leucomaenis'')はサケ科サケ亜科イワナ属の魚類|魚。日本では日本海側(山形県以北)太平洋側(千葉県以..
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